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旅たび倶楽部 第61回部録

2018.11.23.20:34

栃木市 蔵の街・街歩きと古墳群を巡る

2018年11月18日(日) 晴れ  

 栃木市は江戸時代、日光例幣使街道の宿場で、利根川水系渡良瀬川支流の巴波川(うずまがわ)水運の拠点でもあり、商業都市として繁栄した。第二次大戦の戦禍を免れたこともあって、蔵造り商家をはじめとする多くの歴史的建造物が残り、川越、佐原と並んで、蔵の街・小江戸と称されている。
 今回は、栃木市の蔵の街エリアを散策し、その後に栃木市南部、大平町・藤岡町に分布する古墳群を巡るコースをたどった。

参加者:  岩瀬 翠、柳沢道生、野崎芳信
      コエド市場~栃木駅まで

集合写真:  塚田伝説歴史館・蔵の街遊覧船乗場前にて

b1118-0 集合

1.栃木駅~蔵の街遊歩道
 10時15分頃、栃木駅東武線改札口に集合。駅北口から北に歩くと3~4分で路傍に木製の例幣使道 東山道の道標が立っている。状態は良くない。さらに北上すればカトリック栃木教会が見えてくる。大正時代築、尖塔を有する歴史的建造物である。その先の小公園に、蔵の街遊歩道の入口がある。
 蔵の街遊歩道は水路沿いに北に向かう。水路は瀬戸ヶ原用水、巴波川の分流で、その先にある瀬戸ヶ原堰で分水されている。瀬戸ヶ原堰の北側、巴波川に野鴨の群れが遊弋していた。近くの菓子店・せきね の前にエサの無人販売があった。エサを川面に蒔くと、鴨もきたがそれよりも鯉が群がってきた。鴨には食べにくいサイズなのか、次第に鴨は少なくなっていった。 

b1118-1 教会-遊歩道
 
b1118-2 堰-鴨


2. 蔵の街遊覧船
 瀬戸ヶ原堰から徒歩2~3分、巴波川の東岸に白壁の蔵が連なっている。塚田伝説歴史館、江戸後期から巴波川の水運を担ってきた木材回漕問屋・塚田家の蔵屋敷を改装した資料館である。その一隅に蔵の街遊覧船の券売・待合所があり、川岸に乗場がある。散策グループ何組かで乗船、定員21名の船に19人とほぼ満席。船頭さんが竿を操り船が動き、口上とともに北側の宝来橋に向かう。川岸に羽を休めていた鴨が集団で寄ってくる。船べりには鯉の群れ、丸々と太った鯉も多い。ともに待合所で売っていたエサが目当てだ。船頭さんの解説によれば、ここで見られる鴨はカルガモ、オナガガモ、チトセガモの3種。やがて前方に宝来橋、川幅に対して船が長く、旋回には熟練が要るそうだ。
 旋回した船は南下、瀬戸ヶ原堰に向かう。鴨も鯉をついてくる。瀬戸ヶ原堰の手前で再度旋回し、船着場に向かう。最後に船頭さんの『栃木河岸船頭唄』で約20分の船遊びは終わった。長時間ではないが、乗船料700円で充分楽しめた。

b1118-3 遊覧船①
 
b1118-4 遊覧船②
 
3. 蔵の街遊歩道~とちぎ蔵の街美術館
 蔵の街遊歩道に戻りさらに北上、塚田伝説歴史館を背景に晴着の撮影中であった。さらに進めば左手に石造の蔵があり、その先に伝統的商家建築がある。横山郷土館、江戸時代から麻問屋を営み、明治時代に銀行を兼業した横山家の蔵屋敷を改装した資料館で、国の有形文化財に登録されている。
 その先で左折すると行く手に洋館が見える。旧栃木市役所別館である。明治6年(1873)~明治16年(1883)、当地一帯に栃木県庁が置かれた。現状、その遺構は周囲に巡らされた県庁堀で、県の文化財に指定されている。
 来た道を戻り、巴波川を渡った先を南下すれば、灰褐色の蔵が三棟並んでいる。とちぎ蔵の街美術館、江戸後期築の善野家土蔵、通称・おたすけ蔵を改装した美術館で、市の文化財に指定されている。

b1118-5 郷土館
 
b1118-6 堀-美術館

4. 蔵の街大通り・栃木市役所付近
 県庁跡からの道に戻り、東に歩けばすぐに県道11号・旧例幣使街道に出る。この一帯は蔵の街大通りと呼ばれる観光スポットだ。通りの東側を北に進むと、とちぎ歌麿館がある。旧古久磯提灯店見世蔵を改装し、度々当地を訪れ、創作活動を行った江戸中期の浮世絵師・喜多川歌麿に関る資料を展示している。館長が歌麿と栃木市の関わりを説明してくれる。折しも斜め向いにある栃木市役所で歌麿作品の複製が展示されているという。残念だが時間の都合で割愛する。
 南下すれば、「路傍の石」などの作者・大正~昭和期の作家・山本有三(1887~1974)が生誕した商家を改装した山本有三ふるさと記念館がある。建物は明治期築の切妻土蔵造二階建てで、国の有形文化財に登録されている。

b1118-7 歌麿館
 
b1118-8 ふるさと記念館

5. 蔵の街大通り・蔵の街観光案内所付近
 その先には大正12年(1923)築の旧安達呉服店、木造二階建洋館を食事処に改装、国の有形文化財に登録されている好古壱番館がある。ここで昼食、栃木名物ジャガイモ入り焼きそば、牛蒡餅とオリジナル白ワインをいただく。
 南隣には赤煉瓦造の蔵などを改装した民間の美術館・あだち好古館、さらに南には土蔵を改装した蔵の街観光案内所がある。
 通りの向いには明治中期築、黒漆喰塗りの蔵造商家・佐藤家住宅店舗があり国の有形文化財に登録されている。歴史的建造物が多い地区である。
 蔵の街観光案内所の南に隣接し、とちぎ小江戸ブランド認定の農産物・菓子類・加工食品・工芸品等を販売しているコエド市場で買物し、すぐ前にある観光協会前バス停から、市営ふれあいバス・市内循環線で栃木駅に向かう。
  
b1118-9 好古壱番館
 
b1118-10 観光案内所

5. 栃木市大平町の古墳群
 栃木駅から岩瀬さんは東武線で帰路に、野崎さんと私は両毛線で高崎方面次の駅、大平下で下車。駅から線路沿い、北東に約6分歩き、踏切を渡って約7分、左手の路地に下皆川将門霊神古墳への案内板がある。路地を入ると民家の裏山に下皆川将門霊神古墳がある。別称・中山古墳、径約6mの円墳、6世紀初頭築造と推定される。平将門の墓という伝承がある。藪に覆われ墳形は定かではないが、石室開口部が残っている。旧大平町文化財に指定されていた。
 元の道に戻り北東に歩く。周囲はブドウ園、昼のワインも原料もこのあたりの産か。徒歩約5分、福祉施設・みどりの郷の裏手に下皆川マガキ第1号古墳がある筈だ。旧大平町文化財指定なので案内板などあろうかと探すが見当たらない。やむなく、来た道を戻り、大平下駅に向かう。
 大平下駅から南西に徒歩約5分、大平下小学校前に富田城址の案内板がある。そこから南に徒歩10数分、県道11号沿いに玉正寺がある。山号は光明山、真言宗豊山派、大同年間(806-09)創建、天慶元年(938)再建と伝わる古刹である。
 天正寺南側の道を西に数分歩くとオトカ塚古墳が見えて来る。全長約58mの前方後円墳、6世紀初頭築造と推定。オトカとは俚言で狐の意だという。
 東に戻り、県道11号を超えれば旧例幣使街道に出る。約5分北上すれば、旧富田宿本陣跡、その近くにある栃木信金大平町支店前でバスを待つ。
 
b1118-11 下皆川

b1118-12 玉正寺

6. 栃木市大平町伯中(はくちゅう)、藤原町蛭沼の古墳
 ふれあいバス部屋線に乗り約20分、三横(さんよこ)研修所前バス停で下車。すぐ前の畑の中に古墳が見える。伯仲古墳、全長約40mの前方後円墳、別称・長山古墳、伯仲1号墳。古墳時代後期築造と推定。大平町伯仲と藤岡町蛭沼の境界付近、巴波川右岸の低台地上に分布する伯仲古墳群の主墳である。この古墳は大平町伯仲の南端に所在し、市の史跡に指定されている 
 南に徒歩7~8分、神倉神社手前で東に歩き県道25号を超え約5分、山王寺大桝塚古墳がある。全長約96mの前方後方墳、4世紀後半築造と推定。前方部は墓地となり、かなり改変されている。墳上に、今は廃された山王寺があったことが、名の由来だという。これも市の史跡に指定されている 

b1118-13 伯仲-山王寺古墳

7.栃木市藤原町蛭沼 蛭沼古墳群
 県道25号を南下すれば徒歩7~8分で右手前方に古墳が見えてくる。径20mの円墳・本郷古墳である。築造年代不詳、伯仲古墳群、山王寺大桝塚古墳南方の低台地上に分布する蛭沼古墳群の東端にある。
 本郷古墳のすぐ南、蛭沼交差点から西進する県道50号を徒歩数分、左側に古墳がある。径約25mの円墳、長島塚古墳である。築造年代不詳、民家の庭先に所在し、墳頂に祠が祀られ、群の中程に位置している。
 さらに西に進むと、県道右手に古墳がある。蛭沼愛宕塚古墳、群の西端にある径約40mの円墳、築造年代不詳、墳上に愛宕社の祠があり、墳丘南側は県道50号によってかなり削られ、愛宕社の幟が並んでいた。
 県道50号を戻り、長島塚古墳の先の旧道を左折し、蛭沼バス停へ。本郷古墳が良く見える。傍らには馬頭観音など素朴な石碑が三基並んでいた。
 そこからふれあいバス部屋線で東武線・新大平駅へ。東武線で栃木駅に出て駅前で夕食をとり、栃木駅から東武線特急で帰路に着いた。

b1118-14 本郷-長島塚古墳
 
b1118-15 愛宕塚古墳-馬頭観音

所 感
 前日、18時30分から日テレの『満天☆青空レストラン』を観ていたら、栃木市巴波川の蔵の街遊覧船が紹介されていた。くいいるように観続けた。この日の食材は、ご当地伝統野菜「宮ねぎ」であった。一時は絶滅の危機に瀕したが、地元の農業高校の協力もあり、復活したという。ズングリとした形状で、味は濃く甘味があるという。栃木市は何度か訪れたが、初めて聞いた野菜だ、
 「どこかで買えればお土産に」と思って出かけた。コエド市場の店頭に1束330円で山積みされていた。即、購入した。少々かさばったが、ズングリが好都合だった。家に帰ってナベと焼きネギなどで楽しんだ。文字通り、旅の味わいであった。                        (幹事・柳沢記)      


 
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