FC2ブログ

旅たび倶楽部 第31回部録

2015.09.24.17:35

入間市・狭山市の湧水群を巡る

2015年9月19日(土) 晴れのち曇り

 埼玉県南部入間市から狭山市にかけて、入間川左岸・北側の河岸段丘に点在する湧水群を巡った。所謂観光地ではなく、またさして著名な湧水がある訳でもないが、寺院の境内や周辺、かつて修業の場であった地、住宅地の中、自然環境の中、など多様な形態を見ることができる。さらに、10日程前に茨城県常総市で鬼怒川の決壊をもたらせた記録的豪雨の名残があったのかも知れないが、いずれの湧水も豊富な水量が印象に残った。

参加者: 柳沢道生、岩瀬 翠、野崎芳信(集合写真順)

集合写真: 野田河川公園、入間川河畔。後方は圏央道、新豊水橋。

b0919-0 野田河川公園-集合n

(1)大森の池・不老川大森調節池
 朝10時半、西武池袋線武蔵藤沢駅に集合。入間市循環コミュニティバス・ティ
ーロードに乗り20分弱、やまゆり荘で下車。徒歩数分で小川に出る。荒川水系新河岸川支流の不老(ふろう)川、古多摩川の名残川の一つ、古くは「とししらず川」と呼ばれていたという。川沿いの雑草生い茂る小路を進めば橋、その先に広がる一帯が大森の池・不老川大森調節池の筈だ。洪水対策用の大森調節池には湧水があり、自然環境が残され、生物が数多く生息しており、毎年8月には市民団体によって大森の池まつりが開催され、保全の必要性のPRを行っている。
 入口を探して周囲に広がる茶畑を歩く。鉄製の門があったがしっかり閉ざされていた。どうやらイベントの日以外は公開していないようだ。やむなく先ほどの橋に戻り、大森の池取水口を眺める。

b0919-1 不老川-大森池

(2)入間市駅界隈、蕎麦処と温故知新公園
  不老川北側の県道8号に出て、西に5分ほど歩けば国道16号に合流、その交差点の西側に西武バスの大森バス停がある。ここから入間市駅行バスに乗り約10分、終点一つ手前の豊岡町バス停で下車する。
 駅方向へ徒歩2分ほど、蕎麦処やまじんへ。ここで昼食。店頭の貼り紙にあった松茸そば1500円をオーダー。温そばだが、今日の気候はそれが苦になるほどではない。蕎麦は松茸スライスの香りや食感とマッチした繊細な味の細切りだ。
 食後、西への路地に入ると小公園があった。古きを温(たずね)る公園といい、入間市駅前再開発で移転した豊岡小学校跡地の一部を公園として整備・公開した。公園の南側に旧豊岡小学校の正門が残されている。駅への道は南側の丸広、北側の西武ぺぺ、二つの商業施設を結ぶ、まるぺ通りという。北に数分歩くと野外ホールが見えてくる。こちらは新しきを知る公園という。小学校跡地と併せて温故知新になる。出典は論語、粋な命名である。

b0919-2 やまじん

b0919-3 入間市2公園

(3)円照寺~野田の湧水
 まるぺ通り北端の階段を上れば、すぐに西武池袋線入間市駅。ここから、飯能行の各停電車に乗り、二つ目の元加治駅で下車する。駅東側の踏切を南に渡れば円照寺がある。光明山円照寺、真言宗智山派の寺院だ。元久2年(1205)、加治豊後守家茂が畠山重忠と北条方との二俣川の戦いで戦死した父家季の菩提を弔うため創建した。境内には湧水を水源とする弁天池がある。かなり広く、池の鯉をカラスなどから守るためだろう、池の上には放射状に糸が張られていた。
 円照寺から北に徒歩約5分、小河川・藤田堀川を渡った先で西に向かえば、ほどなく左手崖中ほどに祠が見える。滝不動尊、傍らに天然石で囲まれた湧水口があり、こんこんと水が流れていた。その先には人の背丈ほどの小さな滝、いかにもかつて修業が行われていた雰囲気が残されていた。
 滝不動尊から北西に歩けば国道299号に出る。国道を東に数分歩き、最初の信号で南の路地に入る。この辺りに野田の湧水がある筈だ。地元の人に聞いてみたら「その先だよ」と教えてくれた。行けば、案内板などなかったが、民家の脇から水が湧き出していた。思いの他水量が多い。

b0919-4 円照寺

b0919-5 滝不動・野田湧水

(4)谷田の泉~野田河川公園
 国道299号をさらに東に歩く。その次の信号で路地を北に入る。進めば風景は次第に野趣あふれてくる。やがて前方に保善高校グラウンド。その東側を歩き、畑の中で農作業中のオジサンに「谷田の泉」を聞けば、「その先の坂を下りたところ」とていねいに教えてくれた。谷田の泉は縄文時代から湧出しているといわれ、周辺には小川、段丘崖の斜面林、草原、休耕田の湿地など多様な自然環境が残る保全地である。曼珠沙華が真紅の花を咲かせている。
 谷田の泉保全地から地図にはなかった短絡路で国道に戻り、先程の信号へ。今度は南下し、路地を東に。お寺さんが見えてくる。慈眼山長徳寺、曹洞宗の寺院である。毎年8月に催される薬師大祭では、入間市無形民俗文化財・神田囃子流馬流、野田ばやしが奉納される。ここにも曼珠沙華。
 路地をさらに東に歩けば中橋通りに出る。南下すれば入間川にかかる中橋。ここからの眺めは入間市景観50選に選定されている。入間川の北・左岸沿いの小道を東に歩く。やがて桜並木、その下には曼珠沙華の群生。このあたりから野田河川公園がはじまるようだ。児童遊園がありそこから水音が聞こえてくる。行って見れば崖の中程から威勢の良い湧水、傍らに案内版かと思えば「マムシ注意」の看板であった。入間川の水辺に出て集合写真を撮る。

b0919-6 谷田の泉・長徳寺

b0919-7 入間川・河川公園湧水

(5)野田山王塚~笹井観音堂
 野田河川公園北側の木造角型の螺旋階段を上れば、道路のV字交差点の角に石造物群がある。全部で12基、うち7基が庚申塔である。当地は江戸時代武蔵国高麗郡野田村・現入間市と同郡笹井村・現狭山市の境であった。正式名称は野田山王塚石造物群といい、入間市の文化財に指定されている。
 V字路の片方を北西に歩く。国道299号が圏央道をくぐる笹井交差点に出る。交差点北側のマクドナルド299バイパス笹井店で休憩。笹井交差点に戻り、圏央道東側の小道を北に向かう。畑の中の道を東に曲がれば、やがて前方に森が見えてくる。笹井古墳群、7世紀後半築造と推定される7基の古墳群。発掘調査で大刀1、鉄鏃3、耳環1が出土しているという。
 小道をそのまま東~南東に進めば国道299号、さらに一本入間川寄りの道を東に歩く。このあたり川幅は野田河川公園に比べて相当広い。笹井ダム湖と言ってよい地点なのだ。やや行けば笹井ダム堰堤に出る。水田の用水確保のために設けられた堰堤で、入間市景観50選に選定されている。
 国道299号に出て北東に数分歩けば左手にお堂がある。寛治5年(1091)頃前大僧正行尊が中興したと伝わる笹井観音堂だ。ここで岩瀬さんは帰路に着く。

b0919-8 山王塚-笹井古墳群

b0919-9 笹井ダム-観音堂

(6)笹井滝不動尊~狭山市駅
 笹井観音堂の先の信号から、住宅地の中の小道を西、北、西に歩く。次の北への角に不動尊の案内板があった。笹井滝不動尊、お堂の傍らから湧出する水は一時水(いっときすい)と呼ばれ、遠方から汲みに来る人もあるという。役行者(えんのぎょうじゃ)が開いた霊場と伝わり、笹井観音堂の故地ともされる。
 先ほどの小道を戻り、さらにやや東に、また北に向かえば金井山宗源寺、曹洞宗の寺院がある。文禄・慶長年間(1592~1615)の創建と伝わる。寺院の裏手、北側に当寺の墓所、佐山霊園がある。北側~東側は崖地・雑木林である。北側の崖中程に小さな祠があり、石段の下が濡れている。湧水のようだ。また、東側の雑木林の一隅には湧水によると見られる小さな池があった。
 寺の東側の国道407号に出る。南下すれば国道299号との交差点。その東側の根岸新道バス停から西武バス・狭山市駅行に乗る。約10分、終点で下車。夕食を予定していた山内農場 狭山市西口駅前店の看板を探すが見当たらない。ウロウロしていたら、山内農場のビラ配りのお兄さんがいた。聞けば、偽まで案内してくれるという。本日3回目のご案内、無事店までたどり着くことができた。
 
b0919-10 一時水-宗源寺

b0919-11 宗源寺裏 祠下の湧水-湧水池

所 感
 9月9~10日に北関東に記録的な雨量をもたらせた台風18号が通過した後も、台風一過の晴天とはならず、ぐずついた天気が続いた。今年は曜日の並びが都合良く、当日・9月19日はシルバーウィーク・5連休の初日にあたった。この日から、うって変わって好天が続いたのはまさに天の助けであったといえよう。久方振りの日差しを浴びながらのウォーキング、暑さを感じつつも、吹く風は秋の気配を感じさせてくれた。                (幹事・柳沢記)










スポンサーサイト



プロフィール

旅たび人

Author:旅たび人
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR