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旅たび倶楽部 第18回部録

2013.11.28.12:24

2013年11月23日(日) 晴

玉川上水中流部~武蔵国分寺散歩

 第15回・羽村市散策で、玉川上水・羽村取水口から、西武拝島線玉川上水駅付近・玉川上水上流部を巡った。今回は、東京都小平市小川橋~久衛門橋の玉川上水中流部を散策。さらに国分寺崖線の水源に恵まれた武蔵国分寺と周辺の史跡を訪れた。

参加者: 野崎芳信、柳沢道生(集合写真順)

集合写真:国分寺市・武蔵国分寺跡資料館庭園にて

b1123-0 国分寺 集合

1.都立薬用植物園~森田邸・めん処松根
 午前11時前に、西武拝島線東大和市駅で集合。秋たけなわ。好天。見ていると中高年のウォーキング団体が、北へと何組か歩きだしている。野火止用水ルートだろうか。
 さて、駅から徒歩2~3分、都立薬用植物園へ。昭和21年(1946)に開園、東京都の薬務行政の一つとして、約1600種類の薬用・有用植物を収集・栽培している国内最大級の薬用植物園。園内の植物を一般公開、定期的に薬草教室を開催している。麻薬類の原料となるケシの花が、公に鑑賞できると聞いていた。思いのほか園内は広い。温室の熱帯植物を鑑賞した後、武蔵野の面影が残る園内を散策。木陰には写生をする人々も。絶滅危惧種だというハナノキをはじめ、樹木の紅葉が美しい。
 植物園前の村山街道を南に徒歩5分ほど。玉川上水に行き当たると小川橋。東に少し行けば、手打ち麺処 松根の幟。ここは、森田邸オープンガーデン。小平市では個人・私有の庭園を一般公開する、オープンガーデン活動が行われ、現在20ヵ所を超える庭園が公開されている。森田邸の敷地内に手打ち麺処 松根が平成20年(2008)にオープンした。今日は三連休の中日。待つ人も多い。ノートに名前を書き、延々と待つ。邸内を3巡りして、さらに待って、地元の名産・糧(かて)うどんがでてきた。

b1123-1 薬用植物園
          都立薬用植物園・ハナノキの紅葉               都立薬用植物園・ケシ畑、流石に警備は厳重だ

b1123-2 森田邸
           オープンガーデン・森田邸庭園                   森田邸・めん処松根 糧うどん

2.玉川上水緑道
 森田邸の裏木戸を出ると玉川上水緑道である。玉川上水に沿って、 福生市平和橋~三鷹市牟礼橋の約24kmが都立公園・緑道として整備されている。中流部のこの区間、緑道北側に玉川上水の分水・新堀用水が流れ、小平市喜平橋付近で田無用水と鈴木用水に分水している。森田邸から徒歩10分余、左手に大けやき道公園が見えてくる。公園の北側には市の天然記念物に指定されている樹齢350年とされる竹内家の大けやきが望め、小洒落たログハウス風のトイレがある。さらに進めば上水公園。このあたりは緑道の路肩崩落があり工事中。迂回路を通る。
 上水北側の創価高校と南側の創価小学校を結ぶ栄光橋をくぐり、やや行けば右手に小さな木橋・すいしゃばし、とある。左に小島精米店の店舗。明治39年(1909)~昭和25年(1950)まで稼働していた水車の遺構、水路や水車の土台などが残る。店の北隅にあるプレハブ小屋には、店主手造りの電動式のモデルが置かれていた。
 西武国分寺線の踏切をわたると、左手に緑地が広がる。小平中央公園である。その先で南北に通る府中街道と交わり、久衛門橋がある。


b1123-3 上水緑道i
            晩秋の木漏れ日 玉川上水緑道                   玉川上水緑道 すいしゃばし


3.ふれあい下水道館・小平中央公園  
 久衛門橋から府中街道を南に数分歩くと、円筒形の建物がある。ふれあい下水道館、平成2年(1990)度に下水道普及率100%達成を記念して造られた市営の博物館。下水道の役割や仕組み、歴史などを映像やパネルで展示している、全国初の施設だ。展示は地下へ、地下へと続く。当地の地層の断層面を表示した柱状の展示が延々と上下に伸びている。これも興味深い。やがて地下5階、ふれあい体験室に着く。ここでは地下25mに埋設された下水道本管上に出られる。想像していたものとは異なったが、心地よくない臭気が漂う。正直、触れあいたくはない。早々に、エレベーターで地上に戻る。
 久衛門橋に戻り、小平中央公園へ。総合体育館、野球場、400mトラック、テニスコートなどの体育施設がある運動公園。壁泉、ジャブジャブ池、噴水池や広場もある。都道3・2・8号府中所沢線・都市計画の看板があった。この計画が公園東側の雑木林を予定地とし、玉川上水緑道を分断するとして、反対する住民団体の署名活動によって、計画の是非を問う住民投票が本年5月に実施されたが、投票率は35%にとどまり、50%に至らず、開票されなかった。公園の西側が西武線鷹の台駅である。


b1123-4 下水館
      ふれあい下水道館・外観 下水管のイメージ?           ふれあい下水道館・地下5階 下水道本管・実物

b1123-5n 中央公園-鷹の台駅
  小平中央公園 都道3・2・8号府中所沢線・都市計画の看板              小平中央公園 ジャブジャブ池

4. 国分寺公園・武蔵国分寺跡資料館
 鷹の台駅から西武国分寺線に乗り2駅約6分、終点の国分寺駅で下車する。南口に出て都道145号・国分寺立川線を西に歩く。坂を下り、野川を超え、また上る。徒歩10分余、道の両側に公園が広がる。都立国分寺公園、北側・泉地区は旧国鉄中央鉄道学園跡地を、南側・西元地区は旧郵政省官舎跡地を、住宅公園として整備した。
 まず、北側へ。広大な敷地の中に円形の遊歩道。これは中央鉄道学園構内にあった練習線線路の遺構だ。傍らに馬車が停まっていた。練習線遺構があつらえ向きのルートなのだろう。園内の池の脇を通り、南側へ。遊歩道を進み、公園脇に出る小道に。行けば石段がある。本家・国分寺崖線だ。下りたところに水が湧き出している。真姿(ますがた)の池湧水群、日本の名水百選・東京都の名勝に指定されている。昔、病に悩んだ絶世の美女・玉造小町が霊告を得てこの水を飲んだところ、快癒したという伝承がある。
 点在する水源のあたりを通る道は、お鷹の道と呼ばれる。江戸時代、この一帯は将軍家の鷹狩場であった。雑木林の中に長屋門を有する屋敷がある。天保14年(1843)、水野忠邦が訪れたという名主屋敷で、今は武蔵国分寺跡資料館になっている。晩秋の庭園が美しい。国の史跡に指定されている武蔵国分寺跡の出土品を展示、発掘調査の成果や、市内の文化財、武蔵国分寺跡の整備事業などが紹介されている。


b1123-6 国分寺公園
            国分寺公園・泉地区 園内馬車                      国分寺公園・西元地区

b1123-7 湧水-資料館
                 真姿の池湧水                     武蔵国分寺跡資料館庭園 七重塔のレプリカ

5.武蔵国分寺
 資料館から西に数分歩くと楼門が見えてくる。医王山武蔵国分寺、真言宗豊山派の寺院。奈良時代に聖武天皇の詔により日本各地に建立された国分寺のうち、武蔵国国分寺の後継寺院である。境内には万葉集の歌人が詠んだ植物約160種、その他の植物約700種が栽培され、万葉植物園と呼ばれている。
 『医王山国分寺縁起』によれば、武蔵国国分寺は元弘3年(1333)、分倍河原の合戦で焼失した後、建武2年(1335)、新田義貞が薬師堂を再建したという。その後衰退したが、宝暦6年(1756)頃に現在の薬師堂が再建された。本堂前で薬師堂の場所を尋ねると、いったん公道に出て、西側の石段上にあるという。さっそく訪れ、石段を上ると仁王門、その先にお堂があった。あたかも別の寺院のようだ。
 創建時の武蔵国分寺の寺域ははるかに広く、金堂、講堂、七重塔など寺の中心部は、現在の本堂・楼門の南側にあった。現在、この一帯は武蔵国分寺跡として発掘調査が進められている。武蔵国分尼寺跡とともに国の史跡に指定されている。行ってみれば、広大な原っぱ、そのところどころに大樹がそびえていた。

b1123-8 武蔵国分寺
           武蔵国分寺楼門 市指定文化財                     武蔵国分寺本堂 市指定文化財

b1123-9 観音堂-寺跡
     武蔵国分寺薬師堂 仁王門とともに市指定文化財             武蔵国分寺跡 国分尼寺跡とともに国の史跡

6.東山道武蔵路~西国分寺駅
 武蔵国分寺西側の坂道を北に進む。5分ほど歩くと左手に、歴史公園・東山道武蔵路(むさしみち)がある。近代の視点では、武蔵国を通ったのは東海道と思いがちだが、律令時代に官道が整備された当初、武蔵国を通る官道は東山道の本道であり、後に支路となった。ただし、行政区画上は武蔵国は東海道に属していたという。
 旧国鉄中央鉄道学園跡地再開発工事中に発見された東山道武蔵路遺構は官道遺構が大規模に発見された、全国でも稀なケースであり、東京都の史跡に指定され、歴史公園として保存・公開されている。暮れなずむ公園で、古代の人々の往来を偲んだ。
 府中街道に出ると、西側にJR武蔵野線の高架が見えてくる。そのまま北に7~8分歩くとJR武蔵野線と中央線のジャンクション、西国分寺駅である。開業は昭和48年(1973)、今はすっかりマンションや商業ビルの建ち並ぶ街道筋だが、それまでは長閑な田園風景であったろう。西国分寺駅南側の炭火焼き鳥の店・めでた家、ここで腰を落ち着け、喉を潤し、夕食をいただく。まずは。この店の推奨メニュー・鳥の手羽先とモヤシ炒めから…。

b1123-10 武蔵道-めでた家
             歴史公園・東山道武蔵路                  西国分寺駅南口 炭火焼き鳥の店・めでた家

所感
 今回は、いわば玉川上水緑道散策の続編であったが、周辺に思わぬ見所があった。
 まず、都立薬用植物園である。晩秋の紅葉が見事であったが、花盛りの季節はさぞや見応えがあろう。特に、ケシの花が開花し、ケシ畑が一般公開されるという黄金週間頃には再訪してみたい。駅徒歩2~3分という立地、しかも無料なのも魅力だ。
 また、武蔵国分寺。国分寺市や国分寺駅は、これまで何度も訪れた。ただ、地名の由来となった武蔵国分寺とその周辺は、今回が初めてであった。お鷹の道や真姿の池湧水群、武蔵野の趣が残った数少ないスポットであった。武蔵国分寺跡資料館も、その無機質な名称とはうらはらに、好ましい風情が感じられた。
 さらに、歴史公園・東山道武蔵路も好い。一見、マンションやビルに囲まれた空地であったが、地表には古代ハイウェイといいうる遺構がはっきりと再現されていた。各国に国府を造営し、国分寺を建立し、都と官道で結ぶ。律令時代の人々のイマジネーションと、それを実現した息吹とを体感できた。                    (幹事・柳沢記)
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